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interview院長インタビュー
尊敬するマザーテレサのように
関わった人を幸せにしたい
どうして医師になろうと思われたのですか?
医師を目指したきっかけは、学生時代、ボランティアで重い疾患を抱えた方のお世話をした経験と、尊敬するマザーテレサのように「関わった人を幸せにしたい」という思いからです。
私はかつて、小脳変性症という難病を抱える方とボランティア活動を通じて関わっていました。以前放送されていたドラマ「1リットルの涙」で、主人公が苦しんでいたのがこの病気で、徐々に四肢が麻痺し、最後には心臓が停止するというものです。
そうした患者様と関わり続ける中で、社会にはこのような難病が存在することを知り、ボランティアとして関わるだけではなく、根本的な解決策が見つけられるのではないかと思い、医師の道に進む決意をしました。
医師になった後、産婦人科の道に進まれていますよね?
医学部を卒業後、急性期医療を中心に麻酔科、内科、外科、救急救命など幅広い分野を経験した後、産婦人科の道に進みました。
当時、救急で妊婦様を受け入れる施設が少なく、妊婦様がたらい回しにされるという問題が頻繁に報道されていました。私は女性であることから、女性を救急で診ることのできる外科医としての選択肢も検討していました。そんな時、研修で消化器外科を回っていた際に、教授から女性であることを活かし、女性の救急外科を目指すことを勧められました。それをきっかけに、産婦人科で勤務するようになりました。
その後、美容医療の道に進まれた理由は?
産婦人科は産科と婦人科に分かれていて、産科は出産が行われる場所で、病棟も明るく、患者様も元気に過ごしています。しかし、産科には赤ちゃんがお腹の中で亡くなったり、やむを得ない理由で中絶が行われたりすることもあり、小さな命が失われる瞬間に立ち会うこともあります。
一方、婦人科ではがん治療を主に行っていて、子宮頸がんをはじめとする子宮や卵巣のがんを手術していました。手術はやりがいがあるものの、女性のがん検査の敷居が高く、症状が進行してから受診する方が多く、若い患者様が亡くなることもありました。
そんな中、患者様に口紅を塗ったり、ウィッグを付けてもらったりすることで、明るく生き生きとした顔を見せてくれる瞬間があり、それで美容分野に興味を持ち始めました。
美容医療に携わると、多くの方が自信を持ち、日常の悩みが解決できることに驚きました。そして女性の笑顔は家庭内で大きな影響を与え、幸せな家庭を築く力があることに気づきました。
美容医療を通じて、女性が輝く人生を送るお手伝いをすることも、医師の大切な役目だと感じて、美容医療の道に進んだのです。
産婦人科の経験を活かし
女性器に特化した手術を提供
銀座あゆみクリニックでは、どんな治療に力を入れていますか?
日本の産婦人科は世界トップレベルの技術を持ち、母子ともに健康で生まれることや、緊急手術を含めた救命率は98%以上とされています。しかしながら、出産前後や更年期など、女性の悩みに対して保険診療では十分に対応できない部分があります。
現場では、多くの先生が一生懸命に取り組んでいますが、保険診療の範囲では出産後のケアが十分に行われていないことがあります。出産は命がけの経験であり、その後の後遺症のケアも重要です。当クリニックでは、産婦人科の経験を活かし、出産後のケアにも目を向けて、手術を含むケアを提供しています。
他の美容クリニックとの違いは?
他の美容クリニックと異なる点は、産婦人科の経験を活かし、女性器に特化した手術を提供していることです。美容医療の分野には、形成外科や皮膚科の先生をはじめとする様々な科の先生がおられますが、本格的な女性器形成手術ができる医師は少ないと考えられます。産婦人科の経験がある医師でなければ、お腹を開ける手術や膣内で子宮を上げるなどのケアを適切に行うことは難しいと思われます。
銀座あゆみクリニックは美容クリニックでありながら、女性器形成を専門とするクリニックとして開業し、患者様のニーズに応えています。また、他の医師から紹介されるケースも多く、膣縮小術などで問題が生じた際の修復手術も行っております。
女性器形成は専門性の高い分野なのですね?
例えば、膣縮小術にしても、患者様お一人おひとりに合わせたオーダーメイドの手術となり、それぞれ異なる方法が適用されます。
驚くことに、膣と肛門が薄い皮膚で繋がっている状態で、日常生活を送ってしまっている女性もいます。診察時に肛門から指を入れて膣側に向けると、手袋の色が透けて見えるくらいの状態なのにです。
それはひとえに女性がたくましいからなのですが、たくましいがゆえに、産後の症状に対して「仕方がない」と思ってしまいがちです。ママ友と話しても「私もそんな感じだよ」と言われるので、その状態を当たり前と考えてしまうのです。しかし、適切な治療やケアが必要な場合もあるため、専門的な診察を受けることが大切です。
産後のケアがそんなに重要とは知りませんでした
「産後8ヶ月までは、交通事故患者と同じ状態」と言われるほど、お産は命がけです。なので、当然産後には様々なトラブルに見舞われることになり、それに対する適切なケアが必要になります。
診察時に患者様が足を広げると、子宮が外に出ている状態の方もいらっしゃいます。これを子宮脱と言います。産後は骨盤が緩み、帝王切開であっても骨盤が開いてしまうことがあります。特に吸引分娩や鉗子分娩の場合、子宮が下がってくることが一般的で、入口から3~4センチのところまで下がっている方が多いです。本来は、子宮は7~8センチ奥に位置しています。
重度の状態では、子宮が外に出てしまい、乾燥や荒れで痛みが生じます。これが原因で「何か挟まっている感じがする」と感じる方もいます。病院で硬いドーナツ状のリングを使って子宮を持ち上げ、固定する方法があるものの、膣内でさらに荒れてしまうことがあります。この状態では、夫婦間の性生活にも影響が出てしまい、幸せな家庭が築けなくなってしまいます。
こうしたことが相談でき、専門的な治療が受けられる場所はほとんどないので、当クリニックがその役割を担えればという思いで診療しています。
産婦人科の経験を活かし
女性器に特化した手術を提供
開業場所に銀座を選んだ理由は?
偶然と様々な出会いが重なり、導かれるように現在の場所に辿り着きました。当クリニックが入っているビルは、オーナーの女性のためのビルを作りたいという想いが込められており、長年、女性向けのサロンや音楽教室が入っています。
利益を追求するのではなく、女性のための空間を提供することを大切にしていて、当クリニックのコンセプトとも非常にマッチしていると感じました。
「女性のためのビル」にあるクリニックとして、私たちも、悩みを抱えた女性が来て、解決策を見つけ、自信に満ちた輝く人生へと向かってビルを出ていく、そんな場所でありたいと考えています。
そして、銀座はアクセスが非常に良く、東京の中心に位置しており、東京駅も徒歩圏内です。北海道から沖縄まで、日本全国の女性が悩みを解決しに来られる場所として、銀座は理想的だと思っています。
全国からも患者様がいらっしゃっているのですか?
北海道から沖縄まで、様々な地域から患者様がお越しになっています。膣の緩みや産後ケアだけでなく、女性器の老化現象も多くの方が悩んでいます。年齢を重ねると、女性器は硬くなり萎縮し、痛みが走ることがあります。これは神経過敏と呼ばれる症状です。
膣壁を触れただけで出血が起こることがあったり、慢性的な炎症が続いて寝ることができないほど熱くなったりすることもあります。このような症状を改善するためには、リジュビネーション(若返り)治療が必要です。多くの方が、質感を若返らせる治療を求めて来院されます。
また、膣が萎縮し硬くなってしまうこともあります。その結果、指が入らなくなってしまうことがあります。例えば、80歳の女性であっても、20歳年下の彼氏ができた場合、セックスができないという悩みを抱えている方がいらっしゃいます。そのような方も当クリニックへ相談に来られています。
女性器のケアはそれだけニーズがあるのですね?
女性器をケアしないでいると、どんどん劣化・老化していき萎縮性膣炎などのトラブルを招く恐れがあります。保険診療では、この状態に対する治療がほとんど提供されず、「年齢なので仕方ない」とされる分野です。
しかし、再生医療という自由診療の治療を利用することで、膣が縮んで硬くなってしまった状態を改善することが可能です。そして膣を拡張する手術によって、形や大きさを改善することもできます。
こうしたケアを行うことで、痛みや神経過敏などの症状も数回の通院を経て徐々に改善し、最終的には解消されていきます。
なお、膣拡張術を行っているクリニックは、おそらく他にはないと思われます。骨盤内には膣、腸、膀胱などの臓器が密接に関係して存在しています。萎縮した膣を拡大する際にメスを使用するため、周囲の腸や膀胱、尿管などの重要な臓器に影響を与えずに手術を行うには、専門的な知識・技術、そして豊富な経験が必要となります。
多くの女性に「女性器のケア」を提案していきたい?
ご自身の体のことなのに、しっかりケアされないのはとてももったいないと思います。例えば、「膣内をこれまでに洗ったことがありますか?」と聞くと、多くの方が「やったことがない」と答えられます。40年間もそのままの状態という方も珍しくないです。
そうした場合、当クリニックで膣内を洗浄すると、髪の毛や陰毛、こびりついた汚れなどがたくさん出てきます。それらを取り除いて、専用のクリームを塗ると、「体が軽くなった」とおっしゃる方もいます。
「腸活」はよく知られていますが、女性にはさらに「膣活」もおすすめです。膣活には、女性の健康や美容に大きな影響を与えるものです。美容外科などによる外側からのケアも大事ですが、内側から美と健康を生み出していくことも重要です。そのためにも、当クリニックでは多くの女性へ積極的な膣活を提案していきたいです。
産婦人科の経験を活かし
女性器に特化した手術を提供
最後に、HPをご覧の方へメッセージをお願いします
障がい者の方など、弱い立場の方に配慮した社会は、そうでない方にとっても住みやすい社会になると言われています。私が思うに、女性をケアすることは同じくらい重要で、男性や子供たちの将来にも大きく寄与すると考えています。
「自分の体のことを、もっとよく知ろう」という女性への啓発活動は、子供たちへの啓発にも繋がり、性教育の充実にも繋がります。こうした情報が広まることで、女の子は幼い頃から自分や性について理解し、悪意ある大人から身を守ることができます。また、男の子もトラブルを避けることができ、子供や男性も笑顔になることができると信じています。
このような意味で、「女性のケア」を積極的に推し進める取り組みは、多くの人に幸せをもたらすものだと思っております。